「コンバーテック」誌の連載記事『一歩前へ。進み続けるDX』第2回が発行されました
加工技術研究会の月刊誌「コンバーテック」にて連載「一歩前へ。進み続けるDX」の第2回が掲載されました。
第2回 “明日の飯のタネ”を創る研究開発領域のDX
<以下、前書きより抜粋>
前回(4月号)では、イノベーションによるビジネス創造領域のDXに取り組んだA社の「その後」をご紹介させていただいた。いわゆる、テクノロジー起点の新規事業開発の活動をDX化した例というと分かりやすいかもしれない。A社は多機能・高性能を追求する製品戦略が、近年の顧客ニーズと合わなくなり、DXによってビジネスモデルの根本的な変革を実行した。製品の利用状況に応じた自動調整機能や診断サポート型SaaSモデルなど、従来のハード販売モデルからソフトウェアを介在させた新ビジネスモデルへとシフトすることに成功した例だった。
今回はこれに続いて、研究開発領域のDXに取り組んだB社のDXの「その後」を追いかけてみたいと思う。一般に、研究開発活動は「研究所」と呼ばれる空間で行われており、残念ながらその閉鎖的な活動環境が、研究開発をDXが遅れた分野にしてしまっていることが多い。これは、研究所の中でリサーチャーやエンジニアが人力で成果を出すことを前提とした制度、多額の設備投資を伴うインフラのうえにアナログなワークフローが成り立っていることに依るところが大きい。先進技術を取り込み、颯爽とビジネスモデルを変革するイノベーションとは違い、研究開発は人の勘と経験によって成り立つ泥臭い活動だ。B社のDXは、そんな研究所をデータ駆動型でシステマティックなフローに変え、“明日の飯のタネ”を続々と創っていく躍動的な活動へと移行させるものであった。
参考HP:
コンバーテック 2024年5月号