代表挨拶

GAFAに代表されるITジャイアントがリードするIoTの進展により、コンピュータや通信機器など日本が元来主導してきた産業領域で、日本企業の競争力が急速に失われつつあると言われています。一方で、今後IoT化がさらに進むと言われる自動車や医療機器、家電などの産業領域では、製品そのものの機能・性能面の高品質性、顧客ファーストのメンテナンス力、きめ細かなカスタマイズ力が問われるため、日本企業で培われてきた技術力に対する世界からの期待は依然大きいと考えられます。
しかし、日本の伝統的なものづくり企業では、研究開発活動で技術成果を生み出すR&D部門、その成果を製品・サービスで収益につなげる事業部門、両者の活動を技術情報で支える知財部門の三部門を、有機的に統合させるべき技術資産マネジメントが脆弱な企業が少なくなく、企業体力の源泉たる技術資産が成長エンジンとしての価値を発揮できないまま埋没しているケースも散見されます。このままでは、これからIoT時代が本格的に到来して、いよいよ日本企業の本領発揮のタイミングで、力を出し切れずにゲームオーバーとなってしまいかねないでしょう。
弊社の共同創業者である鈴木、小林は、企業の技術資産を情報化した「知的財産」(=特許、論文、社内技報、計測データ等)の活用が、技術資産マネジメントに有効に機能することに気づき、世界有数のコンサルティングファームで、業界大手のグローバル企業のCTOに知的財産に立脚した技術資産コンサルティングを提供し、成果を上げてきました。
このたび、そのコンサルティング経験から得た知見をさらに磨き上げ、大企業はもちろんのこと、日本のものづくりを下支えしている中堅企業、地域の経済・雇用を守り続ける地域企業などにも貢献したいとの強い思いから、経営者に寄り添う「参謀」型のサービスモデルを確立し、株式会社テック・コンシリエを設立しました。「技術資産マネジメントの戦略参謀」として、経営者の皆さまの身近な立場からお役に立てるよう精いっぱい努めてまいります。