「コンバーテック」誌の連載記事『DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革』第8回が発行されました
加工技術研究会が発行する月刊のコンバーティング総合情報誌「コンバーテック」にて連載中の弊社CEO鈴木健二郎による8回の記事が公開されました。
「DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革」
第8回 領域別DXの進め方 ~マーケティングのDX~
<以下、前書きより>
第8回となる今回は、コロナをバネに従来のオフラインチャネルを前提としたマーケティングから脱却し、DXを力強く推進し続けるための要諦について解説を試みることにしたい。
コロナによって顧客の購買検討のプロセスが急速にオンラインにシフトしたことを背景に、従来のマーケティングの手法が通用しなくなった結果、売上が深刻な影響を受けた企業は少なくない。実際、2021年の3月期決算の合計値によると、同期の増収企業率は2020年3月期に比べて大幅に低下し、大企業、中小企業そろって約7割が減収であった。すべてがマーケティングの変化が原因であるとは言えないが、売上に直結する顧客パイプラインの寸断が及ぼした影響は少なくないはずだ。顧客企業においてリモートワーク化が進んだことで、展示会、セミナー、訪問営業、商談といったオフラインチャネルのアプローチが使いづらくなり、主要なコミュニケーションチャネルが断絶してしまったと感じている企業は多い。
顧客の検討プロセスはオンライン化が進み、検討フェーズが長期化するようになってきた。コロナ以前からすでにスマートデバイスの普及、労働生産人口の減少、 SaaSに代表されるクラウド型業務システムの普及を背景として、顧客主体の情報収集が進んでいる傾向はあったが、その変化がコロナによって一気に加速してきたといえよう。
一方、企業側のマーケティングはどうかというと、新規のリード(潜在顧客のこと。自社の商品・サービスに興味を持ち、将来的に購入してもらえることが予測できる顧客を指し、メルマガ登録やセミナー来場、メールでの問い合わせなどを行った企業担当者を指す)の獲得が減少しており、商談数や商談化率の低下が目立ってきているとの声を聴くことが増えている。特に営業の現場では、対面での説明ができないために商談ができない、商談ができないために受注ができない、という負のスパイラルサイクルが生じており、従来の営業スタイルがプロセス全体のボトルネックになってしまっているようだ。
そこで注目されるのが、デジタル技術を駆使してマーケティングの取り組み方自体を変革させるという考え方である。筆者が経営する経営コンサルティング会社・テックコンシリエでは、これを「データ駆動型マーケティング」と名付け、データ活用の変革、顧客アプローチの変革、組織・人材の変革という3つの側面からクライアントのサポートを進めてきた。
参考HP:
コンバーテック 2022年3月号