「コンバーテック」誌の連載記事『DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革』第11回が発行されました
加工技術研究会が発行する月刊のコンバーティング総合情報誌「コンバーテック」にて連載中の弊社CEO鈴木健二郎による第11回の記事が公開されました。
「DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革」
第11回 領域別DXの進め方 ~働き方のDX~
<以下、前書きより>
今回は人事部向けに「働き方のDX」を進めるための要諦について取り上げ、解説を試みることにしたい。本連載を通じて繰り返し指摘してきたとおり、コロナは、社会の様々な課題を浮き彫りにし、課題解決に向けた緊急対応策として、これまでなかなか進まなかったDXが強制的に加速された側面がある。DXが解決策となった社会課題の一つが、まさに今回のお題目である「働き方の多様性」である。
コロナ前から一部の大企業ではテレワークが導入されていたが、その普及は十分とは言えなかった。しかし、2020年3月13日に成立した「新型コロナウイルス対策の特別措置法」に基づき、1回目の緊急事態宣言後は政府からの要請もあり、多くの企業がテレワークを導入せざるを得ない状況になり、強制的にテレワークが進むこととなったことは読者の皆さんの記憶に新しいことであろう。
働き方改革の実施背景の1つが、少子高齢化による労働力不足である。業務効率化による生産性の向上は、コロナのずっと前からすべての日本企業が注力すべき喫緊の課題となっていた。一方、若者を中心に働く人々のニーズも多様化しており、企業側にはフレキシブルに働ける環境の構築が求められるようになってきた。そこで、テレワークを導入して多様な働き方ができるようにすることで、社員のエンゲージメントを強化し、定着率上昇につなげるといった動きが活性化してきたわけである。
具体的な取組みとしては、大まかには、①RPA(Robotics Process Automation)の導入による効率化、②時間と場所を選ばない働き方、③デジタルツールを用いた情報共有体制の構築の3つのパターンがある。それぞれの詳細は後述するが、ここではテレワークによって②時間と場所を選ばない働き方を迅速に取りいれるとともに、テレワークに伴う情報セキュリティの課題にも果敢に取り組んだH社の事例をご紹介しよう。H社は、筆者が経営するコンサルティング会社、テックコンシリエのクライアントである。
コンバーテック 2022年6月号