「コンバーテック」誌の連載記事『DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革』第7回が発行されました
加工技術研究会が発行する月刊のコンバーティング総合情報誌「コンバーテック」にて連載中の弊社CEO鈴木健二郎による第7回の記事が公開されました。
「DXがもたらしうる新時代のコンバーティング業界におけるビジネス変革」
第7回 領域別DXの進め方 ~品質検査業務のDX~
<以下、前書きより>
第7回となる今回は、前回で取り上げた「製造領域」のDX化のパート2として、品質検査業務のDXについて取り上げ、DXを力強く推進し続けるための要諦について解説を試みることにしたい。
前回から取り上げている「製造領域」は、製造業にとっては本業ど真ん中の「今日の飯のタネ」の話であり、待ったなしの企業活動である。この活動のDXは、主に以下の2つに集約される。
- 製造プロセスの種々の場面で行われているバックオフィス業務を中心に、RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)の導入により手作業で行っている単純な操作を自動化し、業務効率を向上させること
- 組立・加工プロセスをAI(Artificial Intelligence:人工知能)と高性能カメラにより常時モニタリングすることで品質検査業務を省力化すること
今回ご紹介したい後者の品質検査業務の省力化については、比較的規模の大きい企業であれば、複数の製造ラインが走っており、同種の検査工程が複数拠点に分かれていることがあるだろう。また、生産している製品、量、生産方式等に合わせて、品質検査が多段階になっていることも想定される。単に物理的に作業員が離れているのみならず、管轄する事業所が異なるため、それぞれ別の責任者が品質検査業務を統括・管理している場合もある。
そのような場合であっても、業務のDX化を進める際には、ぜひとも全体最適化の視点を忘れないでいただきたい。再びレガシーシステムを生み出し、保守運用やアップデートを難しくしてしまうのを回避することも理由の一つであるが、それ以上に本質的な理由として、品質検査業務の省力化がAIという自己学習型のシステムによって実現されるからであることを強調しておくべきだろう。この辺りの背景は重要であるので、冒頭で少し丁寧に説明しておくことにしよう。
参考HP:
コンバーテック 2022年2月号